神の知と人間の知――ゲルハルトの神学を読み解く六つの用語

神はご自身をどう知り、人間は神をどう知るのでしょうか。ゲルハルトは、神自身の知と被造物の知、天上の知と地上の知、自然と啓示による知を区別しました。六つの用語から、その神学の構造と人間の認識の限界を考えます。
佐藤優 2026.10.23
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六つの用語を結ぶ区分の順序

 ゲルハルトによる「真の神学」の分類を理解するには、六つの用語を同じ水準に並べず、区分の順序に沿って読む必要があります。まず神自身の知と被造物の知を分け、次に被造物の知について、その状態や与えられ方を区別します。以下では、原型的神学、模像的神学、至福者の神学、旅人の神学、超自然的神学、自然的神学の順に説明します。

原型的神学と模像的神学――神の知と被造物の知

 第一の「原型的神学」(theologia archetypa)は、神ご自身が持つ知です。神はご自身と万物を、無限かつ完全に知っています。ここでいう「神学」は、人間が研究して作り上げる学問という通常の意味を超える特別な学です。神についてのあらゆる真実な認識の根源を、神自身の知に置く表現なのです。第二の「模像的神学」(theologia ectypa)は、被造物に与えられる神認識です。「模像」とは、偽物という意味ではありません。神を源泉としつつ、被造物の能力に応じて与えられる知を指します。人間は神を真実に知ることができても、神と同じ仕方で無限に知るわけではありません(参照:Robert D. Preus, The Theology of Post-Reformation Lutheranism, vol. 1, pp. 113–114、https://www.scribd.com/document/885390573/The-Theology-of-Post-Reformation-Lutheranism-Volume-I-Robert-D-Preus-Preus-Robert-D-1970)。

至福者の神学と旅人の神学――天上と地上の知

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