神の御子が苦しんだとはどういうことか――ホラッツの「属性の交流」を読む
神は死なないはずなのに、「神の御子が十字架で死んだ」と言えるのでしょうか。ルター派の神学者ホラッツが説いた「属性の交流」を手がかりに、神性と人性が一人のキリストにおいて結ばれることの意味を解説します。
佐藤優
2026.10.24
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ホラッツはどのような神学者か
ダーフィト・ホラッツDavid Hollaz(1648–1713)は、ルター派正統主義の後期を代表するドイツの神学者です。ポンメルンのシュタルガルト近郊に生まれ、ヴィッテンベルクでアブラハム・カローフやヨハン・アンドレアス・クヴェンシュテットらに神学を学びました。1670年から牧師として働き、その後、シュタルガルトで教育にも携わり、1684年にはコルベルクの学校長、1692年にはヤーコプスハーゲンの教区監督となりました。主著は1707年刊行の『講義用神学審査』Examen theologicum acroamaticumです。『新ドイツ人名事典』は、この著作をルター派正統主義における最後の大規模な神学体系と位置づけています。牧師と教育者として、教理を体系的に教えることに力を注いだ人物でした。https://www.deutsche-biographie.de/sfz42535.html