第三次世界大戦を避けるために――ルカシェンコの警告、トランプへの評価、ミンスクへの招請

ルカシェンコ大統領は、ウクライナでの戦争が第三次世界大戦に至る危険を警告しました。RTの報道を起点に、トランプ大統領への評価とミンスクでの和平交渉提案を読み解き、警告を具体的な外交に変える条件を考えます。
佐藤優 2026.11.03
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第三次世界大戦への警告が議論の出発点です

 ロシア政府系メディアのRT(ロシア・トゥデイ)は、2026年11月3日11時53分(モスクワ時間、日本時間17時53分)、ベラルーシのルカシェンコ大統領が、ウクライナでの紛争を止めなければ第三次世界大戦に至ると警告したことを報じました。第4回ミンスク国際ユーラシア安全保障会議での発言です。RTは〈私たちが立ち止まらず、エスカレーションの道を進めば、間違いなく第三次世界大戦に至ります〉という言葉を直接引用しています。記事は、ベラルーシが紛争の早期解決を望んでいるという説明と、世界の紛争の潜在的危険性が臨界点に達したという発言を続けています。(https://ru.rt.com/10im3)。

 この警告の意味は、ベラルーシの国営通信社BELTAが伝えた発言の前後を読むと、さらに明確になります。同日11時20分(ミンスク時間、日本時間17時20分)の記事によると、ルカシェンコ氏は、トランプ米大統領が提案するようにウクライナ紛争について立ち止って考え直す必要があると述べています。その動機が米国内政にあるのか、別の事情によるのかは、この点では大きな違いではないという説明です。そして、世界大戦への警告に続けて、〈海の向こうにいても、核攻撃から逃れることはできません。だからこそ、トランプは大きな仕事をしているのです〉と述べています(https://belta.by/president/view/lukashenko-o-konflikte-v-ukraine-esli-ne-ostanovimsja-budet-tretjja-mirovaja-809055-2026/)。

 ここでは、第三次世界大戦の危険とトランプ氏への評価が、直接結び付いています。核戦争になれば米国も安全ではありません。したがって、戦争の拡大を止めようとする米国大統領の行動には意味があるという議論です。BELTAは、戦争では予想外の出来事によって状況が一変し、各国が追求してきた利益が崩れる可能性があるという同氏の説明も伝えています。現在の戦況だけから将来を計算できないという危機認識が、この警告を支えています。

トランプの政策全般への賛同ではありません

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